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「無肥料栽培を実現する①」
僕の農法は自然栽培というよりも自然農法に近い。
というのは、最初に農業を始めた時には、自然栽培というものを知らなかった。学んだのは自然農法の方である。
当時は農法を詳しく説明する書籍はあまりなかった。だから、ただ農薬も肥料も使わなければいいのだろうという程度でしか考えてなかった。
まずは、耕さず、草を思いっきり生やして、その中で野菜を育ててみた。草は野菜の邪魔にならない程度に刈り倒しておいた。
野菜が全然育たなかった。芽が出たかすら分からない。芽が出たとしても、草の中で虫に食われて消えて行った。
どうにもならない一年目だったが、致し方なく畑を耕して、ビニールマルチを敷いて種を蒔いてみた。いわゆる自然栽培である。今度は不思議なくらい、野菜は育った。
後で知ったのだけど、上手くできたのは、自然栽培に変えたからでは無かった。前に使用してた人が、大量に石灰と牛糞を入れていたからだ。いわゆる残肥である。草を刈り、畝を作る事で、その肥料が効き出しただけだった。
それが落とし穴だった。初年度は良く出来たが、翌年からどんどん出来なくなった。肥料貯金を使い果たし始めたからだ。いやむしろ畑は悲鳴をあげるぐらい、痩せ始めた。三年目には何も出来ない。出来ても虫に食われて消えていく。
四年目はほぼ収穫がなくなった。何故だかその時は理由が分からず、ただ藻搔いた。自然農法も自然栽培も出来ないなら、農業を止めようと真剣に考えた。
五年目はイネ科の草と蔓性の草と地下茎の草だけの畑になった。草がボウボウになり、これでは無理だなと思い、無肥料の農業を諦めた。そして野菜の管理を完全に放棄した。
数ヶ月放ったらかしの畑に、ある日戻ってみると野菜が鈴なりだった。僕が手入れをやめた瞬間から、野菜は出来始めた。
これか、これが自然農法なのか。つまり、残肥が抜け、畑が元の自然の状態に戻ったのちに、「耕さず、肥料と農薬は使わず、草や虫を敵としない。」が活きてくる。
だが、話はここで終わらない。その後、東京に戻った僕は街路樹を見て首を傾げた。
耕されている。肥料や農薬は使われていないが、草も虫もいない。それなのに枯れ草は落ち、枝は切り落とされてどこかに持ち去られても、街路樹は翌年にはまた枝を伸ばし、葉をつける。
自然農法とて、真実ではないのではないか。僕にはそう感じられた。自然栽培もダメ、自然農法もダメ。では、いったい何が真理なのか?
そこから学びが始まった。何故、街路樹は育つのか。何故、草の中では野菜は育たなかったのか、何故、耕した方が野菜が育っていたのか。それらの答えを探し始めた。
畑は実験場と化していった。そこからは、収穫よりも、実験結果の方が重要になり、すっかり出荷を忘れてしまった。全く食えない日々が続いた。
そんなある日、答えに出会い、僕の無肥料栽培が実現し始めた。
無肥料栽培を実現する②へ


#自然農法 #自然栽培 #無肥料栽培
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無肥料栽培を実現する①|象牙の塔の住人 無肥料栽培家 岡本よりたか
無肥料栽培を実現す・・・ 芽と根 無肥料栽培を実現する① 2017-10-31 18:55:29 テーマ: 栽培 [imagelink] <span>「無肥料栽培を実現する①」 僕の農法は自然栽培というよりも自然農法に近い。 というのは、最初に農業を始めた時には、自然栽培というものを知らなかった。学んだのは自然農法の方である。 当時は農法を詳しく説明する書籍はあまりなかった。だから、ただ農薬も肥料も使わなければいいのだろうという程度でしか考えてなかった。 まずは、耕さず、草を思いっきり生やして、その中で野菜を育ててみた。草は野菜の邪魔にならない程度に刈り倒しておいた。 野菜が全然育たなかった。芽が出たかすら分からない。芽が出たとしても、草の中で虫に食われて消えて行った。 どうにもならない一年目だったが、致し方なく畑を耕して、ビニールマルチを敷いて種を蒔いてみた。いわゆる自然栽培である。今度は不思議なくらい、野菜は育った。 後で知ったのだけど、上手くできたのは、自然栽培に変えたからでは無かった。前に使用してた人が、大量に石灰と牛糞を入れていたからだ。いわゆる残肥である。草を刈り、畝を作る事で、その肥料が効き出しただけだった。 それが落とし穴だった。初年度は良く出来たが、翌年からどんどん出来なくなった。肥料貯金を使い果たし始めたからだ。いやむしろ畑は悲鳴をあげるぐらい、痩せ始めた。三年目には何も出来ない。出来ても虫に食われて消えていく。 四年目はほぼ収穫がなくなった。何故だかその時は理由が分からず、ただ藻搔いた。自然農法も自然栽培も出来ないなら、農業を止めようと真剣に考えた。 五年目はイネ科の草と蔓性の草と地下茎の草だけの畑になった。草がボウボウになり、これでは無理だなと思い、無肥料の農業を諦めた。そして野菜の管理を完全に放棄した。 数ヶ月放ったらかしの畑に、ある日戻ってみると野菜が鈴なりだった。僕が手入れをやめた瞬間から、野菜は出来始めた。 これか、これが自然農法なのか。つまり、残肥が抜け、畑が元の自然の状態に戻ったのちに、「耕さず、肥料と農薬は使わず、草や虫を敵としない。」が活きてくる。 だが、話はここで終わらない。その後、東京に戻った僕は街路樹を見て首を傾げた。 耕されている。肥料や農薬は使われていないが、草も虫もいない。それなのに枯れ草は落ち、枝は切り落とされてどこかに持ち去られても、街路樹は翌年にはまた枝を伸ばし、葉をつける。 自然農法とて、真実ではないのではないか。僕にはそう感じられた。自然栽培もダメ、自然農法もダメ。では、いったい何が真理なのか? そこから学びが始まった。何故、街路樹は育つのか。何故、草の中では野菜は育たなかったのか、何故、耕した方が野菜が育っていたのか。それらの答えを探し始めた。 畑は実験場と化していった。そこからは、収穫よりも、実験結果の方が重要になり、すっかり出荷を忘れてしまった。全く食えない日々が続いた。 そんなある日、答えに出会い、僕の無肥料栽培が実現し始めた。 無肥料栽培を実現する②へ #自然農法#自然栽培#無肥料栽培 いいね! コメントする


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