Question
ここで, 上式の最後の (1, 3)-成分は y 1 a − ay 2 − y 1 c |A| · b a = y 1 |A| − (ay 2 − y 1 c)b |A|a = y 1 (ad − bc) − (ay 2 − y 1 c)b |A|a = y 1 ad − y 1 bc − ay 2 b + y 1 cb |A|a = y 1 ad − ay 2 b |A|a = y 1 d − y 2 b |A| . 以上より, 行列式の言葉で方程式の解を表すと次のようになる: x 1 = y 1 b y 2 d a b c d , x 2 = a y 1 c y 2 a b c d . また, c ̸= 0 の場合も同様の行基本変形により上の解を得る (各自確かめよ). 上の解の公式をクラメルの 公式という. 3 変数の場合は次で与えられる: 定理 7.2.1 (クラメルの公式). 3 次正方行列を A = a 11 a 12 a 13 a 21 a 22 a 23 a 31 a 32 a 33 とおく. |A| ̸= 0 ならば連立 1 次 方程式 A = a 11 a 12 a 13 a 21 a 22 a 23 a 31 a 32 a 33 x 1 x 2 x 3 = y 1 y 2 y 3 の解は唯一であり, 次で表される: x 1 = y 1 a 12 a 13 y 2 a 22 a 23 y 3 a 32 a 33 |A| , x 2 = a 11 y 1 a 13 a 21 y 2 a 23 a 31 y 3 a 33 |A| , x 3 = a 11 a 12 y 1 a 21 a 22 y 2 a 31 a 32 y 3 |A| . もちろん 4 次以降についても同様の主張が成り立つ (証明は 13 節で述べる). このように, 解の唯一性 の判別式として, そして解の公式を一言で述べるための関数として行列式は導入された. ただし, その定 義の複雑さから, 実際に解を求めるための公式としてはあまり適さないであろう. 7.3 微積分学における行列式 本節の最後に, 多変数の微積分学において